シーボルトハウスでは2024年7月19日から12月8日まで『着物:モダンの鏡』展を開催いたします。イタリアのマナヴェロコレクションの逸品で、伝統と「モダン」の融合をご覧にいただきます。コレクションは19世紀から20世紀への変遷、新しい「モダン」と称された時代を映し出します。着物の印象深い柄、軽やかな色使い、細部へのユニークなこだわりをぜひこの機会にお楽しみください。
「洋服」が広まっても、着物にはとりわけ若い女性に依然として人気があります。技術の発展で、生地が安く手に入るようになりました。同時に新しいデザインも登場しました。クリムトやピカソ、あるいはモンドリアンの作品に着想を得て、鮮やかな色合いや抽象的な文様などがデパートの和服売り場を彩るようになりました。この種のモダンな着物は女優や芸子衆を通じて、広く受け入れられるようになりました。
女性の着物のデザインが西洋美術に影響を受ける一方で、男性と子どもの着物には愛国的、あるいは新しい技術への賛美が見られます。国家の躍進や産業化で愛国の情感を掻き立てるように、技術、躍進、戦いが着物のデザインに見られます。
伝統とモダンで織り上げられた着物の世界をお楽しみください。
著者:リディア・マナヴェロ、クリス・スヒールメイヤー、ロベルタ・オルシです。 Schiermeier en Roberta Orsi.
協賛:文科文化省、ライデン市、ライデン大学、イサーク・アルフレッド・エイリオン財団、
オランダ武田薬品、シーボルトハウス友の会